新国立劇場 中劇場で上演中のミュージカル「キングアーサー」を観てきました。
主演は浦井健治さん、伊礼彼方さんや安蘭けいさん、石川禅さんが出演されるというので気になりつつ、出かけられるか不安があって(介護の都合でね)チケットを取らないでいたんですけどね。
歌唱披露でお歌を聴いちゃったらもう、気になって気になってあなたw
結局行きました。すっごい良かったわ~!
あらすじ
その昔、英国の偉大なる王、ユーサー王がこの世を去り、王を失った英国にはサクソン族が侵入し危機が迫っていた。魔術師マーリンは混沌としたした時代に終止符を打つことができる新の王を王座に就かせるべく動き出す。
自らが王の血筋であることを知らずに育ったアーサー。騎士決闘場に義兄ケイの従者として赴いたアーサーはマーリンによって導かれ、伝説の剣エクスカリバーを抜くことになる。真の王として、平和と幸せを夢見て立ち上がるアーサー。
一方で、次なる王に就く野望を抱いていた最強の騎士メレアガンは、目の前でアーサーに剣を抜かれたことで、王の座を奪われ、さらには、婚約者であるグィネヴィアの心までも奪われてしまう。希望とプライド、人生の光を奪われたメレアガンは邪魔者アーサーを地獄へ突き落し再び自らの人生を取り戻すことを心に誓う。さらには、異父姉モルガンと若き騎士ランスロットの登場でアーサーは新たな運命と立ち向かうことになる。
引用元:https://horipro-stage.jp/stage/kingarthur2023/
この作品、フランス原産なんですね。
わたくしなぜか韓国オリジナルミュージカルだとばかり思ってましたw
数年前に韓国で上演されて話題になってたし、今回の演出も韓国の方だしってことで、思い込んでたみたい。ポンコツ~
さてアーサー王伝説といえば円卓の騎士、忠誠の騎士ランスロット、聖剣エクスカリバー。これまで目にしてきたお話はファンタジー色強めなものが多かった。
アーサー王出生の秘密か、エクスカリバーか、王妃とランスロットの悲恋あたりか、どのへんにフォーカスするかでお話の印象が変わるよねと思ってたんですよ。
そしたらね、意外なことにというか、題名通りで「アーサーが真に『王』となるまでの物語」でした。
なんの覚悟も自覚もない少年アーサーがエクスカリバーを抜いてから、「民のための王」として開眼するまでが描かれてまして。
これはちょっとこれまでの映画や本の印象と、だいぶ違うねとなったのよん。
登場時は10代くらい?と思わせる浦井健治さんはさすがすぎてw
いたずらばっかりしてるはしっこい子どもから、運命の剣エクスカリバーを抜いてしまった以上は王としてふさわしい者になりたい、という青年に。そして民のための王として成長するまでの、表情と声色の変化もさすが!です。
私は浦井くんって、ミュージカルよりストブレが好きなんですよ。セリフ回しが気持ちいいから。うまいよね。
そうそう、そういや浦井くんが主演だった「あわれ彼女は娼婦」も新国立劇場でしたね。あの時ほんとうに凄いなこのひとって思ったんだよね~
そしてあの時も彼方さんが宿敵で女を取り合ってた(言い方
このミュージカルは好みでいうとかなり好きな展開ではあるんですが、王妃とランスロットの結末がね、ちょっとだけ納得いかなかったな~。
ランスロットが清廉なままだなんて!←
それにお互い生き延びるけど、一生会えないってほうが切なくない?
もうひとつ気になったのが東山光明さんが演じるケイ。
彼は出生の秘密を知らないアーサーの、異母兄として暮らしてるのね。ところが実は赤の他人。それがわかってからも、執事としてアーサーのそばにいるんだけど・・・
なんのために配置されている役なのかがちょっとわかんなかった。アーサーが唯一、心を許せる人なのかもしれないんだけど、それを感じさせるシーンもなかったしなぁ。
光明さんはかわいくてすごい良かったんですけどね。石川禅さん演じる魔術師マーリンとのやりとりは癒しだったしw
禅さんは開幕すぐ現れるんですが、荘厳なたたずまいで本当に素敵でした。重々しさとおちゃめさが混在したキャラクターは禅さんご本人っぽくて良かったな。
マーリンはアーサーの父の横恋慕を止められなかった負い目を感じてもいる、という点も禅さんのお芝居からは感じられたし、人間味がありました。
私が観たのは宿敵メレアガンが伊礼彼方さん、王妃グィネヴィアが宮澤佐江さん、ランスロットが太田基裕さんの回でした。
しょっぱなからとんでもない難曲を歌う伊礼彼方さんに口が半開きにwいや歌がうまいのは知ってますけど。パワーがあるのも知ってますけど。
それでもビリビリくるから凄いよね。和樹さんのも観たいよなぁ!都合つくかな~
そしてもうひとり、歌声で圧倒してくれるのがモルガン役の安蘭けいさんですよ。
いやもう本当に!かぁああああっこいい!!
曲がキャッチーだってのもあるんですけど、魔女魔女しいったらない!もう!!
メレアガンとモルガンが手を結ぶ曲もすごい良かった~
そうそう、モルガンの侍女・レイアという役があるんですが、こちらはセリフがなくダンスでさまざま表すんだけどね、その役を碓井菜央さんがやってらっしゃいました。
GOYAで拝見して以来好きなのよね~
あいかわらずの身体能力でビックリする!すっごいきれい!
グィネヴィアもなかなかの曲数ありまして、後半にいくにつれちょっとつらそうではあった。感情も激しく揺れ動く役だし、叫ぶしでホントきついでしょうけどがんばってほしいです!
あまりに曲が良いので2015年フランス版のサントラを買いました
そんでね、クラシックなドレス姿がすんごい綺麗なのーーー!宮澤佐江さんを直近に観たのが2021年ピーター・パンのタイガーリリー役だったんで、あまりの違いに驚いたし、なんか嬉しかったw
太田基裕さんランスロットは登場したとたんに「顔が良すぎる、不吉だ」とか言われてて笑ったw
全身白づくめの騎士姿がサマになるのはもっくんさすがです。
王妃グィネヴィアと恋に落ちてしまうランスロット。恋と忠誠の板挟みで苦しむ、んだけどもっくんランスロットは忠誠心の方に比重があったように感じたなぁ。
ほそっこいけどちゃんと強そうに見えるしね!
余談ですけどランスロットって、トランプのクラブ(三つ葉のやつ)ジャックなんだよね
開幕してしばらくはね、グランドミュージカルというよりは、MTV全盛期のミュージックビデオ的な印象がありまして、しばし
「これはひょっとしてこっぱずかしい感じで進むやつ?」
と思いましたがそんなことはなかった。ランスロットが登場したあたりから、すっごい演劇みが強まる。あれはなんでだったんだろ。
歌ってる人単体にスポットが当たりすぎるのかな・・・周囲の人棒立ちじゃん?て感じるところがちょっとあったし。
まだ開幕してすぐなんで、今後変わるかもしれないですね~。
東京は2023年2月5日まで、そのあとツアー公演があるみたいでーす。
詳しくはホリプロさんの公式ページで見てねん
あーもいっかい行きたいなぁ
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