最悪 「サウスバウンド」が話題の作家が描く人生の最悪

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豊川悦司さんや天海祐希さんの主演で話題の映画「サウスバウンド」。

その原作者が書く、人生の「最悪」小説がこれ。

全く接点のない、性別も年代もバラバラの主人公達。

三人はそれぞれ不自由さや不満を感じながらも、平凡な生活をしていた。ところがある事件をきっかけに、坂道を転がるように最悪な展開を見せ始める。
 
実際、人生って些細なことで狂い始めるもの。

選択を、判断を誤ったと思いながらも降りることができない加速する乗り物、それが不幸ってやつだ。

主人公の3人のそれぞれの心理描写が巧みで、物語に感情移入してしまいます。

話題の「サウスバウンド」はまだ読んでいないけど、これと「邪魔」はだいぶ前に読んで感嘆したものです。

そういえば奥田氏の小説を初めて読んだのは「イン・ザ・プール」だったっけ。考えてみたらずいぶん作風が違うような気が。

「ちょっとだけ狂った人生」について描写しているという点では一緒かしら。わたくしはトンデモ精神科医の活躍を描く(?)シリーズも、大好きでございます。

同じ作者が描く、異質な世界。どちらもお勧めです。お試しあれ。

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