診察室にきた赤ずきん 童話で心を癒す方法

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精神科医である著者が書いた本、「診察室に来た赤ずきん」。

物語療法というものがあるというのを、これを読んで初めて知りました。

わたくしは漫画の本でも小説でもビジネス書でも、ジャケット買い・タイトル買いをすることがよくあります。

あんまりハズレをひいたことがないと自負しておりますが、単に何でも楽しむ性格だからかもしれません・・・。

しかしこの本、面白かったですよ!

引きこもっている青年を心配した両親に、著者が例えて話す「3年寝太郎」。

状況を聞き、青年とも話し、「心配ないよ」と両親に告げる著者の姿は大変に心強く、こういうお医者と出会えたらいいよねと思わされます。

欧米では内科のお医者さまのみならず、かかりつけの精神科医がいるのが普通だと聞きますが、日本の環境ではまだまだ偏見や誤解が多いのが事実。

実際、わたくしも昔過労が原因で自律神経をおかしくしたとき、心療内科や精神科に行ってみるよう勧められましたが、なかなか踏ん切りがつきませんでしたし。

自分のことなのに、自分の気持ちの整理って実はあまり上手にできないものです。

人に聞いてもらったり、客観的な意見をもらったり、自分が話していることを復唱されて「あっ」と気がついたりと、人と対峙することで自分の抱えている問題の実像が見えてくるものです。

さてこの物語療法、誰もが知っている「童話」や「昔話」に現在の自分の状況を置き換えたり例えたりしてみるというもの。

昔から例え話の上手な人は話に説得力があると聞きますが、本当です!

いまいちはまっていなかったピースがパチッと音を立ててはまり込むような快感を得られる満足感。

実に面白い。

ビジネスの場でも、使えそうな手法です。

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