ガラスの仮面が連載されていた「花とゆめ」は、私が小学生高学年の頃に発刊されました。
発刊当時は隔週刊だったような覚えがあります。
お小遣いはあまり貰えなかったんで毎号は買えなかったけど、友だちと回し読みしたりして読んだっけな~。
ガラスの仮面とスケバン刑事、はみだしっ子シリーズにアラベスク、パタリロ、ぼくの地球を守って、動物のお医者さん・・・と夢中になった漫画は数知れず。
いいかげん大人になるまでずいぶん長いこと読んでましたねぇ。ツーリング・エクスプレスも花ゆめだったよな~。
などと回想モードに入ってしまうほど懐かしい作品でもありますが、実はまだ完結してないというね。
その誰もが知っている演劇大河ドラマ「ガラスの仮面」がなんと舞台化されるという。
しかも。
私の愛する小西遼生さんが!!「紫のバラのひと:速水真澄」役で出演するというではありませんか!!
光の速さでチケットをゲットしましたとも。しかも、最初は1回だけのつもりだったのに、気が付いたら手元に数枚ありますチケット。
うん、よくある。遼生さん関連ではよくあることよ、ほほほほほほほ。背後で夫が泣いてますが見えません。見えないもーん。
さて公演場所は2015年1月に閉館する予定の、青山劇場
国内有数の舞台装置のあるこの劇場で、どんな芝居が繰り広げられるのでしょうか?!
誰もが知ってる内容でしかもテーマが演劇。演劇人である皆さんはさぞかし、やりづらいのでは・・・と余計な心配をしつつ会場へ赴きましたよ。
劇場前にはポスター
パンフレット買った~
このパンフレット、ホログラム加工でキラキラしててキレイ。中のお写真もとっても素敵でした。パンフレットの他にも、ガラスの仮面のイラスト入りのグッズ販売がありましたね。
ロビーにはマヤ宛てのスタンド花が!
紫のバラの人からなのね~、世界観作ってますな(笑)
さてここからネタバレします。
・・・って言っても、原作は知ってる人が多いんだよね~(笑)何をもってネタバレとするか悩むところですが、とりあえず別枠にしておくことにします!
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お芝居は25分の休憩を挟んで二幕。ガラスの仮面の膨大な原作中から、特に人気が高いという「華やかな迷路」編と「冬の星座」編をつないだ話になってました。
原作では台風の中上演された「忘れられた荒野」に、たった一人速水真澄が来たことから、紫のバラのひとが速水真澄であることにマヤが気づく。しかし今回の舞台では、そのエピソードが「ふたりの王女」の上演中の出来事として描かれてました。
ふたりの王女編は二幕目に劇中劇として描かれるんだけど、一幕目はその「ふたりの王女」に向け、マヤが一度挫折し立ち上がるまでを駆け足で表現した感じ。
演出のG2氏が「青山劇場の機構をすべて使い倒す」と明言されていた通り、舞台装置の使いっぷりがスゴイ。
せりあがる!まわる!開く!!滑ってくる!降りてくる!!上昇する!!
「どっかのアトラクションか!?」
というくらい、舞台がうごく動く。まるで舞台そのものが演技しているかのようです。
場面転換に合わせて役者さんは衣装替えするし移動するし役柄変わるし、いやもう本当に!!たいへん!!
皆さん大活躍でしたけど、特に乙部のりえ役の内田慈さんが好きでした(笑)
主要な登場人物の皆さんは複数の役柄はやらないし、着替えないんだよね~、と思ってみていたら あにはからんや。早変わりよろしく衣装替えがあって、やっぱり大変(笑)
遼生さんも何度もスーツ着替えてました。でも何より大変なのはやっぱりマヤちゃん役の貫地谷しほりさんと、姫川亜弓役のマイコさんですね。衣装替え何度したんだろう??
洋服から洋服に着替えるだけじゃなくて、劇中劇のためにゴシックなドレス着たりシフォンドレスみたいなの着たり、かと思えば和装になったり。ひとりじゃ絶対、着替えが間に合わないよねあれ。
などとこれまた、余計なことを考えつつ観ておりましたとも。
漫画が原作の演劇って、大仰になるのがお約束というか、笑っちゃうような展開になるかな?と思ってたんですよ実は。
ところがですね、特に二幕。劇中劇のクオリティも高く、またマヤが瞬時に人が変わったように演技する、というのがまんま表現されてて、見ごたえありました!貫地谷さんすごい。声のトーンとか表情とかどんどん変わるし、変幻自在なマヤそのもの。
マイコさんは威厳を出すためか、ちょっと野太い声になっちゃってるなーと思いながら観てましたけど、動きがキレイで凛としててステキでした。バレエのシーンはさすがの美しさで、決して地味じゃないはずの貫地谷さんが地味に見えた(笑)
桜小路くん役の浜中文一さんは、関西弁を封印していたせいか、セリフの抑揚が怪しいところがちょっとありましたね。でも優しい好青年がぴったりで、なかなかの好演。
東風さん演じる速水真澄の有能秘書、水城さんは原作のキャラとちょっと違って、口数多い人になってました(笑)速水真澄と水城冴子の会話で物語の説明をしていく感じだったから、役どころとしてそうなったんでしょうね~。
原作を知らない人が観ていても、把握しやすい展開だったと思います。個人的には、紅天女の上演権をめぐるそれぞれの思惑が、丁寧に描かれている点がとても良かった!
一路真輝さんの月影先生がハマりすぎてて大変なことに(笑)立ち姿も発声もさすがだし、後半、月影先生の若い時代のエピソードは哀しい美しさで涙を誘う。
ここが丁寧に描かれていたのは、原作ファンも嬉しいところだったんじゃないでしょうか。
そして超個人的にですけど。遼生さん演じる
真澄さまが。
真澄さまが!!
真澄さまがぁぁあああ!!(壊)
いやもう本当に、暑い中都内へ出かけていって良かったです。幸せです。だって幕が上がってすぐ出てくるし。ほぼずっと出てるし。
マヤを探して見つけて連れ戻すシーンで、舞台上でひょいとお姫様抱っこするし。いやーあのシーンくすぐったくてモジモジする(笑)
「こんなところにいたとはね。さ、くるんだ」(腕をつかもうとする)
「いやっ!ひどいわこんな所まで連れに来て!!やめて離して!!」(とか言ってる間にひょいとお姫様抱っこして運ばれるマヤ)
こんなシーンがご丁寧に一幕の始めと終わりに2回ある!!
私に倒れろというのか!?(鼻血拭け)
「おチビちゃん」だの「今はただ眠れ・・・」だの「俺の中の嵐も、当分やみそうもないな」だのと真澄さま名台詞オンパレード。ずぶぬれトレンチコートだの、ストールでマヤに前髪を拭かれるシーンだの、
G2さん!!大好きです!!(叫)
速水真澄がどうして冷血仕事虫になったのか、胸に秘めた本当の野望は何なのか、が分かるシーンもあってよかった。燃えあがる部屋、少年の声、とあってちょっとブラックメリーポピンズ思い出しましたけど(笑)
ふとしたことからマヤが「紫のバラのひとは速水さん・・・?」と気づくシーン、決めポーズでピンスポ浴びつつ せり上がってくる真澄さまに、卒倒しそうになったのは私だけではないはずよ!!
G2さん!!ありがとう!!(しつこい)
漫画が原作ってことで、見ためを似せるのは宿命ですけど、それぞれの役柄の内面についても、出来る限り掘り下げてるな~、という印象を受けました。月影先生の常軌を逸した厳しさも、姫川亜弓の偏屈なまでのフェア精神も、何に起因するものかが描かれててよかったです。
個人的にちょっと残念だったのは効果音楽が多すぎと感じたところ。そして初日、音声の切り替えがうまくいかなかったのか、セリフの途中なのにマイクが切れてしまった、というのが何回かあったんです。その点が残念でしたね~。
公演が進むにつれて、細かいミスはなくなっていくと思うし、役者の皆さんも役どころをより深めていかれるでしょうから、今後何度か観るのが楽しみ!
物語のラストは晴れて紅天女候補になったマヤと亜弓が、月影先生の待つ紅天女の里へ向かうところで。続編作ってくださいよ!と思うような終わり方で、って言っても原作が終わってないんだけどさ、ちょっとこの先も舞台で観てみたいなーと思わせられましたよ。
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終演後のカーテンコールは全員が並んだ後、せーので走り去るという謎の演出(笑)2回目にハケるときには、遼生さん「ん?行く?ん?」みたいな感じで身構えてた(笑)
初日はスタンディングオベーションで大拍手でした!舞台上の役者の皆さん「えええー!」みたいな感じで驚きと喜びにあふれてました。
なんせ装置の動かし方がすごいんで、そのうち ちょっとタイミングがずれて誰かが奈落に落ちるとかありそうで 心配になっちゃいますが(笑)ぜひぜひ千秋楽まで、みなさん無事に演じ切って欲しいと思います。
ガラスの仮面は2014年8月31日まで、青山劇場で上演中ですよん。映像化の予定はなさそうだから、お見逃しなく~
コメント
前にも読ませてもらったと思うんですが,今日また改めて。
映像化されなかったのは,本当に残念ですよね。
また,再演も期待できないですよね。
青山劇場なくなったし。
でも,再演してほしいです。
初日は,ただただ一路さんの月影先生が不安で不安で…でしたが,楽日は真澄さまに集中しておりました。
本当に,この作品に感謝です。
(*^▽^*)
>加奈代さん、いらっしゃいませ~
そうなんですよ!なぜ映像化しなかったんでしょうね~。残してほしかった、あの舞台機構。
再演もいいんですが、続編作ってほしいです(笑)
ステキでしたよね~真澄さま♡
コメントありがとうございます。
ガラスの仮面の原作漫画本を読んでから見たほうが良いですか?
でも本読むとネタバレするから読まない方が良いですか?
2016年の舞台見に行きたいです。
>たかしさん、いらっしゃいませ。
んーそうですね・・・どちらでも良いかと思います(笑)
読んだら読んだで、マンガで描かれてるシーンを、生身の人間が舞台上でどう表現するのか が楽しめますし、
読まなければ読まないで、ストーリー自体を楽しむことも出来ますし。
2014年の舞台版は、原作に忠実でありつつ、あらすじを再構成したって感じでした。
原作を知ってると「そうまとめてきたか!」と感じましたし、
マンガを読んでいない人にも、分かりやすくなってたと思いますよん。
2016年版は、原作中のどのへんのお話をやるのか、私も楽しみにしてます。
コメントありがとうございます。
返信ありがとうございます。
参考になりました。
原作漫画を読まずに舞台を楽しむことにします。